東芝 セミコンダクター&ストレージ社
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半導体研究開発センター:鈴木 智哉のメッセージ

  • ※ 2011年01月掲載
  • ※ 所属、役職、メッセージ内容については掲載当時のものです。

私たちの身の回りには、携帯電話、無線LAN、Bluetooth など、さまざまな無線通信手段があります。これらの無線通信にはそれぞれ規格があり、規格ごとに対応するチップを用意して多機能化を図っていますが、さらなる多機能化への要求は止まるところがありません。また、新しい無線規格も次々と登場して来ており、複数の規格を一つのチップで効率的に処理できるマルチモード無線チップへの期待が高まっています。 こうした世の中の期待に応えるため、私はマルチモード無線チップで用いるデジタル信号処理技術の開発を担当しています。当初は、プロセッサ上で動かす信号処理ソフトウェアを開発していましたが、プロセッサそのものの物理設計からプロセッサ用のコンパイラ、プロセッサ周辺のハードウェア設計まで担当業務は広がっています。

半導体研究開発センター:鈴木 智哉のメッセージ

学生時代は、今担当している仕事とは全く異なる量子計算機の研究を行っていました。理論の追求が主だったので、産業界には程遠い世界でした。このまま研究を続けるか、就職するかの分岐点で企業への就職を選択。その時点で、学生時代の研究とは異なる分野へ進むことは覚悟していました。技術職を募集していると聞き、就職活動中のある日、国土交通省を訪ねました。すると私の目には、想像とはまるで違う事務的な仕事の光景が飛び込んできました。私の目指す方向は、もっと肌で技術と触れ合う仕事。
その後、研究室のOBから東芝を紹介していただき、ゼロからスタートするつもりで多くのものを吸収し、自分を成長させようという意気込みで東芝に入社しました。
入社後1年間は必死で仕事を覚え、2年目に今のマルチモード無線の仕事をいただきました。ちょうどベルギーの研究機関から新しい技術を導入することになり、その技術移管のためベルギーに出張したことは今でも忘れられません。東芝とは違う研究の雰囲気、優秀な技術者との交流、短い出張でしたがどれも非常に中身が濃く、大きな刺激になりました。

「全体を俯瞰して最適化を実行する」これが私の描く理想の技術者像です。最近では、数多くのトレードオフの中から最適なポイントを見つけることがエンジニアリングという仕事の大切さだと改めて思うようになりました。技術開発のフェーズは多岐にわたっていますが、その全ての段階を知り、全体を見通して最適化を図ることこそ、私たち技術者の使命だと思います。そのためにも高く広範囲にアンテナを張り巡らし、溢れる情報に耳を傾け、自らの目で現場を確かめて、技術開発に役立てていこうと思います。

マルチモード無線チップは、一つの規格専用にカスタマイズされたものに比べてどうしてもコストで負けてしまいます。しかしそれを克服し、文字通りマルチな対応の実現が課題です。同様に技術者もマルチな視点が大切。全体を見通すことができる技術者として、私は「あちら立てれば、こちらが立たぬ」を打破し、新しい最適解を見つけていくことを常に目指したいと思います。私の考えに共感してくれる学生の皆さん、一緒に世界初の感動を味わいませんか。

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