東芝 セミコンダクター&ストレージ社
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半導体研究開発センター:清水 孝文のメッセージ

  • ※ 2011年01月掲載
  • ※ 所属、役職、メッセージ内容については掲載当時のものです。

私が大学で行っていた研究は、グラフェンを含めた有機導体の研究です。既存の半導体はいわばシリコンベースの物性物理。有機導体の物性には、シリコンとは違った魅力的な点が数多くあります。この研究を重ねるうちに、優れた特性を示すものが、今後世の中で使われたら素晴らしいと考えるようになりました。会社を選ぶコンセプトは、さまざまな基礎研究、さらには製品化に向けた応用研究を行っている企業でした。それが東芝だったのです。
特に、半導体分野で新しい風を起こしたいと考えていた私は、入社面談で自ら「MRAMをやりたい」と主張しました。なぜなら、実用化に向けた研究が盛んなMRAMでは、私のバックグラウンドの物性物理が役立つと考えたからです。有機導体、強相関物質、磁性体、MRAMにはリンクがあります。その願いが叶い、今、MRAM開発における評価業務を担当しています。

半導体研究開発センター:清水 孝文のメッセージ

MRAMは、現在、パソコンに多く使われているDRAMに代わり、期待が集まる新規メモリデバイスです。MRAMは、DRAMに比べ不揮発であるが故に、データ保持電力が低いのが特徴です。高速読み書き、書き込み回数の制限が無いことから、揮発性ワーキングメモリを不揮発メモリのMRAMに代替することで機器の起動が高速化されます。また、DRAMは微細化に限界がありますが、MRAMはその壁を乗り越えられると言われています。私が担当する評価業務は、設計した製品が所望の動作を行うか検証し、不具合が生じるとその原因を探りデバイス側にフィードバックします。言わば「設計」と「デバイス」との橋渡し役です。問題点の早期発見が何より重要なので、作業にはスピードが求められます。
「これは、お前しかいない!」と言われるようなプロフェッショナルな技術を身につけること、それが技術者としての私のビジョンです。今は、MRAMの評価を通じて設計・デバイスを広く浅く見るようになっています。今後は私だけが可能な技術を身に付け、道を究める努力をしていきたいと思います。そのためには、基礎力が重要。2010年のノーベル物理学賞がグラフェンであったように、従来の材料にはない優れた特性を備えた物性に世界中の研究者が熱い視線を注いでいます。10年、20年後にはMRAMやグラフェンが主流の世の中になり、新たな物質へと研究開発が進むかもしれません。即応できる技術者であるためには、揺ぎ無い基礎力が不可欠です。数学、物理はもちろん、英語をはじめとする語学にいたるまで、基礎力の向上を怠らない自分でありたいと思います。

同じことを学生の皆さんにも申し上げておきましょう。私たちの暮らしには「変化」が溢れ返っています。変化の中で生活していると言っても過言ではありません。技術者は変化に敏感であり、好奇心を持って自ら変化を起こす先導役になるべきだと思います。これからの時代では、変化に対応できる人、変化を楽しめる人が求められるはずです。普遍的基礎力は、技術者が持つ好奇心とジョイントされ、未知の領域を開拓することは間違いありません。そんな仕事ができる会社が東芝です。

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