ソフトウエア処理の負荷を減らし欧州の安全規格IEC60730に対応
欧州で販売する家電機器に準拠が義務付けられている国際電気標準規格「IEC60730」に、セット側の基板変更なしで対応することを可能にした、モータ制御機器向け高性能PMD(Programmable Motor Driver)内蔵のFLASHマイクロコントローラ「TMP88FW45AFG」を開発しました。
欧州の安全規格 IEC60730の概要
欧州では2007年10月以降、販売/使用される家電機器に対し、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)の規格IEC60730に準拠することが義務付けられています。これは、使用される最終製品において定期的に自己診断を実施し、故障・不具合を早期に発見し、これによって生じる危険から消費者を守ることを目的とした安全規格です。
IEC60730対象は以下の3つのカテゴリに分類され、各々における安全性確保に対する仕組みが要求されています。
- クラスA:フェイルセーフ機能を要求しないもの(照明器具など)
- クラスB:フェイルセーフ機能が要求されるもの(洗濯機など)
- クラスC:高度なフェイルセーフ機能が要求されるもの(燃焼器具など)
TMP88FW45AFG モータ制御機器向け高性能PMDを内蔵したFLASHマイコン
上記の3つのカテゴリの内のクラスBに含まれる最終製品に対し、マイコンに関係する部分では大きく分けて以下の自己診断テストが推奨対策とされています。
- マイコンやプログラムカウンタのスタック故障診断
- 割り込みの周期異常診断
- マイコンのクロック周波数の異常診断
- メモリの異常診断(ROM/RAM)
- 外部インタフェース(通信)の異常診断
そこでソフトウエアだけでは対応できないクロックの周波数検知機能をマイコンにハードウエアとして追加し、セットの基板変更なしでIEC60730規格に対応したいお客様の要望に応える形で、新製品「TMP88FW45AFG」を開発しました。
- TMP88FW45AFGの特長
- 複雑な制御プログラムの格納、制御に余裕の内蔵メモリサイズ
- 動作クロックの異常を自動検知する発振周波数検知回路を内蔵
- 従来の複雑なモータ制御に威力を発揮するPMD回路を内蔵
- 豊富なI/O端子
| 品番 | TMP88FW45AFG |
|---|---|
| マイコンコア | TLCS-870/X |
| ROM/RAMサイズ | FLASH ROM 120Kバイト/RAM 4Kバイト |
| 発振周波数検知回路 | 1チャネル |
| PMD回路(モータ制御回路) | 2チャネル |
| PWM(高速PWM回路) | 2チャネル |
| その他周辺回路 | 16ビットタイマ:2チャネル 8ビットタイマ:4チャネル UART:2チャネル SIO:1チャネル 10ビットADコンバータ:16チャネル ウオッチドッグタイマ:1チャネル |
| I/Oポート | 71端子 |
| パッケージ | QFP80(QFP80-P-1420-0.80M) |
| 動作電圧(VDD) | 4.5~5.5V |
| 動作温度(Topr) | -40℃~ +85℃ |
- PMD(Programmable Motor Driver):モータ制御回路
- PWM(Pulse Width Modulation):パルス幅変調回路
サンプルソフトウエアのご紹介
東芝マイコン製品向けにサンプルソフトウエアをご準備いたしました。 クラスB(フェイルセーフ機能が要求されるもの)を対象とした最終製品の自己診断テストにおいて、従来の制御ソフトウエアへの追加組み込みの簡素化と省力化、および対象マイコンの性能を十分発揮できるソフトウエアの実現に、お力添えできるものと考えております。
サンプルソフトウエア: 「自己診断テスト サンプルソフトウエア (SP-870-102)」
- 取り扱い説明書
- C言語ソフトウエア、およびアセンブリ言語ソフトウエア
- RAMメモリテスト(0x55, 0xAAのR/W テスト)
- RAMメモリテスト (March-C テスト)
- チェックサム計算
- CRC計算 (CRC-CCITT)
自己診断サンプルソフトウエアはTLCS-870/C1シリーズのアセンブラとC言語で構成されています。TLCS-870/C1以外の場合はC言語をご使用ください。
アプリケーションノート一覧のページから「自己診断テスト サンプルソフトウエア (SP-870-102)」を入手いただけます。
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