地上デジタル放送用受信機器向け復調IC: TC90527FG/TC90527WBG
受信感度、小型パッケージ、低消費電力を向上させたマルチバンド対応製品
地上デジタル放送用受信機器向け復調ICの新製品を開発し、サンプル出荷を開始しました。
今回開発した新製品は、地上デジタル放送のISDB-T方式、地上デジタル放送音声放送のISDB-TSB方式に準拠しており、地上デジタル放送信号の復調および誤り訂正を行います。当社独自の妨害波抑圧機能により、妨害信号となる反射波を抑圧します。またフェージング抑圧機能(注1)は時速120km以上での高速移動時でのHDTV受信を可能にします。
また、本ICを2個使用したダイバーシティ受信(注2)により、受信感度をさらに向上させることが可能です。
パッケージは、標準のQFPタイプと小型チューナーモジュールに搭載可能なWCSP(Wafer Level Chip Scale Package)タイプの2種類を用意し、デジタルテレビ、レコーダ、ポータブルテレビ、セットトップボックス、デジタルチューナー等の据置型デジタル放送用受信機器、および、PC、PC周辺機器、ハンディテレビ等の小型機器における多様な要求に応えます。
- (注1) 移動受信では、ドップラー効果によって信号の周波数に偏りが発生し、受信時に信号が相互に干渉し、受信特性を劣化させてしまいます。フェージング抑圧機能は、この信号間の干渉を検知し、抑圧する機能です。
- (注2) 移動受信では複数のアンテナを用いることが効果的です。本製品では2つのアンテナからの信号を受信状態が最良となるように合成(最大比合成ダイバーシティ受信)することにより、受信感度を向上させます。
製品化の背景と狙い
国内では2011年7月の地上アナログ放送停波による地上デジタル放送への移行に伴い、安価なデジタル放送用受信機器の需要が見込まれています。
また、南米諸国でのISDB-T方式の採用をきっかけにアフリカおよびアジア諸国においても同方式への関心が高まっています。これらの地域では地上テレビ放送のチャンネル帯域幅として7MHzや8MHzが使用されています。
特長
- 受信感度を従来比0.6dB向上
業界最高水準の受信性能を当社従来品比で0.6dB改善(注3)し、受信感度の向上により受信可能エリアの拡大に貢献します。 - 業界最小レベルの小型パッケージ化
先端プロセス(65nmプロセス)の導入により、業界最小レベルの小型パッケージ(当社従来品比 約50%減)に封入し、デジタル機器の小型・薄型化に貢献します。 - 従来比約30%減の低消費電力実現
新規設計のADコンバータ回路などにより、省電力化(当社従来品比 約30%)も実現しています。 - マルチバンド対応
可変帯域デジタルフィルタを内蔵しており、ISDB-T方式を採用する国内や南米諸国を中心とした6MHzのチャンネル幅のほか、7MHz、8MHzの帯域幅を採用している国向けにも対応しています。
- (注3) 地デジ受信条件: 64QAM, R=3/4, Mode 3, G/I=1/8
主な仕様
| 製品名 | TC90527FG | TC90527WBG |
|---|---|---|
| 電源電圧 | 内部コア 1.2 ± 0.1V I/O部 3.3 ± 0.3V | |
| パッケージ | LQFP48(7mm × 7mm × 1.4mm) | WCSP63(4.1mm × 4.1mm × 0.6mm) |
| 地上デジタル(ISDB-T) 復調訂正 |
・2k/4k/8kキャリアの全モードおよび部分受信含む3階層伝送対応 ・伝送モード(キャリア数/ガード期間)自動判定 ・ガード外プリエコーおよびポストエコー対応の干渉キャンセラ(ISIC)内蔵 ・高速チャンネル切替と高速チャンネルサーチ ・C/Nモニタ. 誤り率モニタ, コンスタレーションモニタ機能内蔵 ・MPEG-2 トランスポートストリーム出力 ・ファーストモード(400kHz)I2C対応, チューナ用I2C制御端子 ・緊急警報放送用起動に対応したスタンバイ動作可能 |
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| サンプル出荷時期 | 2010年10月 | 2010年11月末 |
| 量産開始時期 | 2010年第4四半期 | |





